代表メッセージ

かつてないVUCA時代に、持続的な成長を

私たち太平製作所は、1925年の創業から100余年、一貫して木材を活かす技術を磨き続けてきました。
約一世紀にわたる歴史はけっして平坦な道のりではなく、二度にわたる世界大戦、その後の高度経済成長期に加えてバブル経済の崩壊、近年ではアメリカに端を発する世界規模の金融危機、COVID-19によるパンデミックなど、様々な紆余曲折を経て今日に至ります。
こうした歴史を背景に、私たち太平製作所が今日まで存在し続けてこれたのは、日ごろよりご愛顧いただいている顧客の皆様、協力業者の皆様、そして様々な局面において内から社業を支えてくれた従業員の皆様をはじめ、当社を取り巻くすべてのステークホルダーの皆様のお力添えのおかげであり、この繋がりこそ当社にとってかけがえのない不変の財産であると考えております。

足元の経済状況を見ておりますと、近年加速する経済のグローバル化によって世界の動向と日本経済の相関関係が際立つなか、企業活動においては多様な機会に恵まれる一方で、それと同程度のリスクにさらされる環境であると考えております。また、世界規模の気候変動や水リスク、海洋プラスチック問題に代表される環境課題や児童労働、人種差別など人権に係る課題が深刻さを増すなか、これらの課題は企業活動においてけして無関係ではありません。まさに、変化が激しく先行きの不透明なVUCA時代であると考えております。

さて、ここに至って当社グループが将来にわたり持続的な成長を実現していくためには、やはり“木材を活かす”ことでサステナブルな社会の実現に貢献することであると考えております。「私たちの人生を素晴らしいものにしよう」という創業から受け継がれる経営理念に基づき、当社の誇る「木」を「木材」へ加工する技術において、時代に求められる要素を取り入れながら一層の磨きをかけるとともに、当社の財産であるステークホルダーの皆様との繋がりを大切に、皆様と力を合わせて歩みを進めてまいりたいと考えております。組織においては従業員それぞれが自身の役割を認識し責任を全うできる環境を醸成するとともに、常に社会の役に立つ独自の技術を開発・発信するものづくりのプロ集団であり続けることを目指してまいります。
私たちは、当社の財産である“人”との繋がりと当社の誇りである“技術”をもってVUCA時代に臨みしっかりと価値を創造し、当社グループのみならず社会・環境資本へ循環させることで社会にとって必要とされる企業であり続けることを目指してまいります。

株式会社太平製作所
代表取締役社長
尾関 修康