木工機械事業

使い手の利便性向上を最優先に、性能・品質を追求します。

住宅用建材や家具・建具など、用途の幅が広い木工加工のなかでも、尺の短い木材や端材をつなぎ合わせた“集成材”を生産する技術を得意としています。
職人の熟練した技術の比重が大きい生産現場において、IoT等を活用した独自の技術によってDX化を図り、製品の品質向上や安定化、生産現場の省人化等に貢献するシステムをご提案しています。

見る製材や集成材の材料となる木材の状態をデータ化して確認・解析します。

T-Scanner DX

スギやヒノキなどの国産材に特化した当社独自のスキャナーは、2023年開催の日本木工機械展にて技術優秀賞を受賞しました。

集成材仕様Type LC(スキャン画像)

抽出した欠点を効率よく除去するカットリストを自動で生成する機能を備え、カットソー(切断する機械)へつなぐラインを構築することで作業の効率を大幅に向上します。

製材仕様Type PG

製材品のJAS規格に基づく等級判定が可能であり、製品における品質の安定化や性能保証に大きく貢献します。

DCカットソー(集成材仕様Type LCライン)

自動生成されたカットリストデータを受信、欠点を除去します。世界でも屈指のカットスピードに加えて高い精度を実現します。

DCカットソー(集成材仕様Type LCライン)

木材のスキャンは、1分間に200mの送り速度で4面同時にスキャンします。

DCカットソー(集成材仕様Type LCライン)

木材のスキャンデータは工場から離れた場所において遠隔でモニタリングすることができます。

T-Scannerシリーズは、レーザーカメラによって木材をスキャンすることで木材の状態を測定し、その形状や節、虫食いなどの欠点を自動で抽出します。スキャンデータをもとに欠点の除去リストの生成や木材そのものの等級判定を自動で行います。加えて、蓄積されたスキャンデータをもとに、木材の欠点や等級の割合などのデータを“見える化”することで生産管理の合理化を実現し、例えば産地ごとの木の特性を把握し用途に適した材料の選定等に活用することで歩留まり改善などに寄与します。
本スキャナーは、集成材仕様のType LC、製材仕様のType PGの2種類を備えており、いずれも用途の特性に応じた機能を有しております。本スキャナーは、これまでの目視による確認に比べ製品の品質の安定化を実現するとともに、作業の短縮化や工場の省人化に貢献することで生産性の向上に大きく貢献します。

接着・接合する集成材の生産において省人化に貢献するシステムをご提案します。

フィンガージョインティングシステム(ProsperⅡ)

集成材の生産にかかる工程をカバーする全自動システムによって高品質かつ生産工場の省人化に貢献します。

フィンガージョインター

双方向に基準面を設けることで、木材の反りや曲がり、ひねりを抑制し材料のロスを軽減し歩留まり改善に貢献します。

コンポーザー

接着面以外への糊の付着防止に配慮したコンポーザーは、モーター駆動の採用により材料移動の速度の高速化や速度・位置の制御を可能にします。

イーグルキャッチャー

両サイドのクランプ制御や基準位置の工夫により精度の高い積み下ろしを実現することで積山の崩れを抑制し、尺の長い材の取り扱いも安定します。

木材の端部を櫛状に削り木材同士を接着・接合することで作られる集成材は、尺の短い材や端材などを有効に活用することができ、一枚板の木材と比べて強度が高く、尺が長く断面が大きな梁などを作ることができます。
材料の投入から接着・接合(ジョイント)、加工後の製品の積み上げまで全自動による稼働を実現する当社のフィンガージョインティングシステムは、特に材料を櫛状に削るフィンガージョインター、木材同士を接着するフィンガーコンポーザー、接着処理後の集成材を積み上げるイーグルキャッチャーを中心にその性能を追求することで、曲がりや反りの多い国産材においても高い加工品質を保つとともに、生産ラインの詰まりや停止等のトラブルを抑制することで生産性の向上に貢献します。

その他の製品その他木工加工にかかる機械類を製造しています。

アンダーフィードチッパー木材の生産過程で発生する端材等を細かく砕いて次の用途に適したチップを生成します。

パルプや建材の原材料、バイオマス燃料など幅の広い用途を持つ木材チップを安定的かつ歩留まり良く生産します。当社では製材の製造過程で出る端材等に特化したタイプ、単板屑の破砕に特化したタイプなど、シチュエーションに応じた種類を取り揃えており、どのタイプも当社独自の技術によって、用途に適したチップを効率よく生産します。
当社のアンダーフィードチッパーは、歪みが少なく強度の高い鋳鋼製のディスクに加えて刃角の調整を可能にする機構を備えることで高品質なチップの生産を実現します。

レピア

レピア厚みのある木材を目的や用途に合わせた大きさに切断します。

木材を切断する刃の固定は、遠心力を利用した当社独自の機構を採用することで、刃間の“間座”を無くし切断幅に合わせた刃位置をコンピューター制御によって調整することで、機械稼働率の大幅な向上を実現します。
切断幅は±0.15mmの精度で調整が可能であり、製材をはじめ合板、LVL等の大・小割りに加えて石膏ボードやロックウール等外壁材(窯業系)の加工にも対応しております。多品種少量生産に適している本機シリーズは、有効切断幅350mm~1,350mmに対応しています。
(T43シリーズ350mm,500mm,650mm、T63シリーズ:950mm,1,250mm,1,350mm)

シャクレーサー

シャクレーサー木材を切削することでムラを取り寸法を調整し平滑に整えます。
木材の通路(送りロール)や切削加工時の木材の位置、固定方法を考慮した独自の機構によって、製造ラインのトラブルや材料の無駄削りを抑制するとともに、反りや捻りなどの欠点を持つ木材でもスムーズな加工を可能にします。切削刃の刃先精度を揃える独自の機構は仕上がりの美観を整えます。切削効率を追求した当社独自の機構は歩留まり率の向上に貢献します。